銀行を止めるとどうなるか

 

じゃあ、お金が何かを理解したところで――
銀行の業務を止めるとどうなると思う?

 

①金融危機が起こる
②お金が引き出せなくて困る
③特に何も起こらない


 

 

正解は

 

③特に何も起こらない

 

です。


 

 

1970年5月、アイルランドの銀行員は賃金が上がらない所為でストライキを決行したわ。
その結果国内の支払準備金の85%が動かせなくなったの。
で、おバカな経済学者達は銀行が使えないから、生活が行き詰まると判断したわけ。
とある経済学者は「最悪の事態を迎えるだろう」と恐怖に慄いたらしいわ。


 

 

それから2ヶ月後の夏、結果が出ました。
ストライキによる有害な影響はなし。
それどころか、その間アイルランドの経済は成長し続けました。


 

 

結局ストライキは半年にも及んだわ。
まぁ別に困らないから誰も覚えてないけどね。

 

ちなみにニューヨークのゴミ収集員作業員のストライキはわずか6日で緊急事態宣言発令よ。
ゴミ収集という生活に不可欠で重要な仕事に比べたら、銀行員の仕事ってのは不必要なクソ仕事ってことね。


 

 

その間、物品の取引はどうしていたのでしょう?

 

答えは簡単で、アイルランド人は独自の通貨を発行していました。
小切手で取引し、顧客をよく知るパブが信用度を量る銀行の代わりとなったのです。
つまり、新たな貨幣システムを作り上げました。
いわゆる地域通貨、というモノですね。


 

「人が銀行を必要とするよりも

はるかに銀行のほうが人を必要としているのだ」

ウメール・ハーク

 

 

富を生み出しているのは銀行家じゃないからね。当然の話よ。
ただ、問題があるとすれば、巨額の資金を投じて作られる建造物なんかは作れないでしょうね。
個人の信用だけに頼るのは難しいでしょうから。
ただ、そこをクリア出来れば通貨の形はいくらでも変更可能よ。
銀行を通して無から作った債務で借りる必要はまったくないわね。


更新履歴

2020年5月22日 仮公開