儲かる仕事＝搾取（資本主義）
資本主義っていうのは一言で言うと『資本家に資金を集約させて労働者を金の力で労働力とする』、ってことよ。
つまり、あなたが資産のない労働者であればあるほど『資本家の奴隷』ってこと。
生きる糧のカネがいくら与えられるかの采配は資本家にあるからね。
すべて手作業でやっていた生産力の低い時代において『資本主義』は効率が良かったわけです。
教育もすべての国民に施されているわけではありませんでしたし、実際に体を動かして働く労働者が多く、指示する経営者が少ない方が混乱も少ないでしょう。
そしてそれがほころびる徴候が産業革命以降に見られました。
それが『技術的失業』です。
※技術的失業別項作成
機械の発達によって手作業でやっていた人達の仕事が奪われ始めたわけね。
今まで手縫いで衣服を作っていた人達が『ミシン』という機械によって作業が効率化し、そんなに労働者を雇う必要がなくなったの。
同じ量だけ生産するのならば、人員は半分で良いわよね。人件費は高いし、賃上げ交渉も面倒だし。
ATMによって銀行員が首を切られたのもコレね。
機械の方が早くて間違いが無い上にコストが低いんだもの。わざわざ人を雇うより楽だしね。
あなたが経営者だったらどうするか、を考えてみて。
じゃあ現代の『資本主義』においてのお仕事を分類してみましょうか。
まずは『公益ビジネス』です。
人々の役に立つモノを生産したり、サービスを提供したりするお仕事ですね。
食料を生産したり物を作ったり、インフラを整えたり、接客や製造業等は我々人類が生きていくためには必要不可欠なお仕事ですね。
生産者、労働者の皆さんが頑張ってくれているおかげで、我々は飢えること無く安心して生存を得て生活ができるのは揺るぎない事実です。
芸術活動や学問、研究なども人々の心を豊かにしたり、人類の発展のためには必要不可欠な職でしょう。
生活を向上させるためには、教育からなる発明や創作はなくてはならない重要なお仕事です。
すぐに目に見える収益が上げられなくとも、必ずいつか誰かの『益』になります。
ボランティア活動も無償ではありますが、『誰かのために行う』重要な活動です。
そこに無駄なモノは存在しないでしょう。
そして問題は家事や育児ですね。
『子を産み育てる』という人類にとって必須であるはずの重要な仕事が資本主義においては『生産性がない』とみなされてしまうのです。
一番大切な労働者を作る仕事にもかかわらず、何故か与えられる賃金はゼロです。
ココは根が深いのでベーシックインカムで議論しましょう。
なにかしら人間社会に役立っている活動。
それが『公益ビジネス』ね。
ここで実際に働く人々がいなくなれば、経済活動は停止するわ。
どれも重要で大変で、必要不可欠な仕事よ。
『資本主義』においては使役される立場だから存分に搾取されてるけどね。
そして資本主義における『資本』の部分が『鬼ビジネス』ね。
投資や管理によって公益ビジネスを円滑に進める役割を担うわ。
いわゆる経営者や大企業のサラリーマン、トラブルを解決する士業なんかは価値を『生み出してくれる人達』がいないと存在できないわよね。
それは公益ビジネスで実際に働いてくれる人々よ。
これらの職（資本）はもちろん、何も生み出してはいないわ。
右から左に流しているだけの役割だからね。
基本的に下の公益的な活動をする人達から搾取することによって成り立っているから『鬼ビジネス』ね。
生産性はないけど、ココに資本が集約されているので基本的に儲かる職業よ。
いわゆる胴元として資本の分配権が与えられてるから。
あなたが公益ビジネスで働いているのなら、給料を決めるのは鬼ビジネスに就く上司よ。
でもまぁ、鬼ビジネスは別にないならないで特に困らないでしょうね。
搾取の力が強まった現在は、現状の政府と国民の力関係にも似てるかもね。
税金の（労働に対する）リターンがなければ単に搾取してるだけだから。
で、『徒労ビジネス』。
マルチ商法や失敗した搾取ビジネスのなれの果て。
生産性はゼロ。つまり犯罪ね。
いくら頑張っても何も生み出さない、身につかない上資本に吸い上げられるだけで人生を無駄にするからオススメしないわ。
そもそも単なる犯罪だからね。時間の無駄だからやめた方が良いわ。
そしてこれが『資本主義』の生み出した最大の搾取システム『餓鬼ビジネス』です。
救いを餌に全財産を寄付させる宗教ビジネス。
娯楽の名の下に中毒性でテラ銭を巻き上げるギャンブル。
広告業や転売などの仲介業、中抜きピンハネビジネス。
他人の著作物や土地の権利に寄生する権利ビジネス。
臓器売買、性風俗、人材派遣業などの人身売買。
金利をむさぼる金貸し。
株や仮想通貨、金融商品など架空のカネを右から左に移しているだけの詐欺ゲーム。
生命や物を国ごと破壊し、一部の人間が安全な場所からカネを儲ける戦争ビジネス。
――ありとあらゆる犯罪行為が『資本主義』の名の下に創り出され、一部が合法化されてしまったのです。
そう、資本主義においては他人から搾取することこそが『儲かる』ビジネスなのです。
資本主義による搾取が行き着く先がコレよ。
もうこうなったら儲かる商売は犯罪だらけになるわ。
労働者から搾取し続け、稼げなくなった結果、皆が儲かる商売である『犯罪』に群がったらどうなるか――
わかるわよね？
そして現在最強に儲かる仕事のトップが『レントシーキング』。
国の規制を上手く操って自分の利益を最大限にするように政府に取り入るのが、寄生虫『レントシーカー』よ。
信用創造詐欺、諸悪の根源中央銀行を国に組み込まれたのもレントシーキングのおかげね。
電波、土地、職、ガス、水、電気、空気、食料――生命を維持するすべての権利を手に入れて国民に売りつける。
やり方によっては国の生産をまるごと掌握できるんだもの。儲からないはずがないわ。
いい加減我々は『資本主義』がどういうものなのかをきちんと理解すべきでしょう。
カネという資本に支配されて、労働者が搾取され続け、誰しもが儲かる職業に就かなければ生きられなくなったらどうなるか？
その時こそ、公益を産む生産性のある『労働者』はいなくなり、国ごと滅びてしまうことでしょう。
更新履歴
| 2020年7月14日 | 仮公開 |
|---|