働かざる者食うべからず?

 

『働かざる者食うべからず』って言葉があるわね。
これ、大体の人達が意味を勘違いして使っているんじゃない?


 

 

この言葉は聖書の一節が元になっています。

 

働こうとしない者は、食べることもしてはならない

 

この働こうとしない者は病気や障害、非自発的失業により働きたくても働けない人のことを言っているのではありません。
働けない者は飢えて死ね、という弱肉強食の自己責任論で使うのは間違いです。


 

 

じゃあ、誰のことを言ってるのか、っていうと、労働者を酷使したり、金融商品で荒稼ぎをしたりするクズ資本家達のことを言っているわけ。
椅子にふんぞり返って搾取だけするなってこと。
そもそも宗教では金利を取ることは禁止されてるからね。神に背く不埒者なわけよ。


 

 

皆が皆必死に働いて消費する余裕が無ければ経済は停滞しますからね。

 

『働きアリの法則』

 

一生懸命働くアリ:普通に働くアリ:何もしないアリ
2:6:2

 

これは『パレートの法則』とも言われます。
働かないアリが疲労したアリをカバーすることで円滑に仕事を回すことができるのですね。
もし、すべてのアリが同時に全力で働けば、疲労が回復できずに共倒れしてしまうでしょう。

 

これは人間も同じだと思います。
我々は有事に対応できる余力を残すため、『常に全力で全員が労働』してはいけないのです。


 

 

そして「働かざる者食うべからず」よりも旧約聖書に多く記されている言葉、

 

寡婦と孤児は庇護すべし

 

他の文化圏にも共通して存在する概念であり、
どんな状況下においても女性と子供を飢えで殺してしまうような社会は滅んでしまう、ということですね。
あまりにも当たり前の話です。

 

我々が働く目的は、コミュニティーを維持し、命や歴史を繋いでいくためです。
決して無から生み出した架空のカネのために労働しているわけではありませんね?
生命を脅かす存在が『カネ』であるのならば、やるべきことは一つです。


 

 

ま、経済においては必要な分だけ労働しつつ、余力を得た者が新しいものを開発していく、って感じかしらね。
ひらめきや芸術は余暇から生まれるわ。
女子供を含めて全員を労働という戦地に投入しちゃ全滅もあり得るわよ。


更新履歴

2020年10月13日 一部追記
2020年5月22日 仮公開